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ろうばいの香り
 ろうばいの英名は、ウインタースウィート。花言葉は、ゆかしさ、慈しみ。高貴な甘い香りは、化粧品香
料にも用いられている主成分のシネオール、ボルネオール、リナロールなどの芳香油によるものです。鎮静
、精神安定、空気清浄などのアロマセラピーの効果があります。また、ろうばいには、火傷、解熱、せきを
鎮める薬効もあります。
名前の由来
 17世紀に中国から渡来した「ろうばい」。名前の由来は、透明感のある蝋細工(ろうざいく)のような
梅に似た花を咲かせるからという説と、陰暦の12月(臘月)に咲く梅に似た花であるからという説があり
ます。
まんげつろうばい
 園内の「ろうばい」の多くは、満月(まんげつ)ろうばいです。ろうばいの基本種は内側の短い花弁が暗
赤紫色をしていますが、花弁全体が同色で黄色いものを素心(そしん)ろうばいと呼んで区別しています。
素心の中でも花弁の先が丸いものが満月です。




各種のろうばいを大まかに比較してみました。
             満月 素芯 基本種
樹性 普通
樹高 4m内外 4m内外 4m以上
多幹性
耐寒性 普通 普通
花弁 先端 丸 先端 尖 先端 多様   ※内側花弁暗赤紫色
香りの強さ
開花時季 早・やや遅 やや遅・遅


ろうばいの繁殖は挿し木・取り木の成功率が低いことから実生が一般的です。
実生は自然交配ですから、親とまったく同じ性質が受け継がれるとは限りません。
細かく観察すると、表に示した差は傾向を示しているのであって、個体差があります。
たとえば、満月ろうばいでも遅咲きや樹高の高いもの、素芯ろうばいでも花弁の色の濃淡に差があります。
基本種は、花弁の形、黄色の濃淡、内側花弁の暗赤紫色の濃淡および範囲が多様に変化します。



満月ろうばい@ 満月ろうばいA
満  月


素芯ろうばい
素  芯


ろうばい基本種@ ろうばい基本種A
基 本 種


ろうばい原種@ ろうばい原種A
原  種